今話をしたいアルバム2
新旧問わずここ最近聴いていいな〜って思った音楽アルバム(EP含む)をまたテキトーにあげつらって総括します、なんか良さそうと思ったらみんなぜひ聴いて
Deftones『Ohms』
ついに出たぜみんな大好きDeftonesの新譜、だいたいツイッターに書き尽くした感はあるのですが案の定聴くほど良くなるスルメアルバムでした
Loathe、Sleep Waker等Nu-metalcoreと呼ばれるジャンルに意図的にDeftonesのコードワークやメロディの感覚を引用するDeftonesフォロワーが増えた今本家はそれらを知ってか知らずか独自にヘヴィかつプログレッシブに進化を遂げていってるのがずっとリスペクトされるオリジネイターたる所以ですよね
5."The Spell Of Mathematics"のジャムバンドのように盛り上がりを見せるミニマルな展開とある種テクノっぽいリズミカルさは他のメタルバンドでは聴けないのではないかと
戸川純バンド『Togawa Fiction』
"プロデューサーであるホッピー神山に加え、デニス・ガン、ナスノミツル、吉田達也、Whachoといったゴッドマウンテン周辺の凄腕ミュージシャンたちが集結した、戸川のディスコグラフィーにおいても異色の傑作!(ディスクユニオンの紹介より引用)"との事ですがまあなんとも異色の傑作です(吉田達也しか知らない)
大まかな戸川純関連(ソロ、ヤプーズ、ゲルニカ)はある程度聴いてるのですが基本的には上記って「戸川純の世界感をバックバンド或いはプログラミングで再現する」という方向性だと思うので実は毛色がどれも近しいんですが今作に関しては戸川純作曲は2."オープン・ダ・ドー"のみで他は全てバックバンドが平等に作曲してるわけなのですが、戸川純の魔女か何かを思い起こさせる変幻自在な歌唱に対してこれがまたプログレ、サイケ、メタル、ニューウェーブetcジャンルレスな音楽性を全員バカテクで個性的にやるもんだからよりスリリングに聴こえるという感じでございまして同氏のディスコグラフィーでも個性光る一枚といえるのではないでしょうか
Mr.BungleやScreaming Headless Torsos、The Dillinger Escape PlanとマイクパットンのコラボEPあたり好きな人の方が柔軟に受け入れられそう
毒島大蛇『SANA』
デーモンテープスが提案する「最後の清純派」
なーさんちゃんこと古澤サナをポップアイコンとしたソロアイドルプロジェクト。(公式ページのプロフィールからまんま引用)のその界隈のオタク待望の1stフル、発売前ですがこっそりレビュー書きます(12/9発売ですが先日のライブでCDが先行購入できた)
過去EP2作に比べてアレンジやコードの進行に80~90年代のJ-POPや邦楽ニューウェーブのノスタルジックな要素が強い中でリズムはドラムンベース基調だったり強迫の強いキックを土台にしてたり攻撃的な鳴りをしてる中で古澤サナさんの歌唱力と声の芯の強さが光る郷愁とアッパーさが同居する不思議な感覚のアルバムになってます、ポップス全般好きな人に聴いてもらいたい
個人的にはバキバキのドラムンベースなビートで疾走する3."めらん懲りー"、『SEASIDE LOVERS〜』みたいな80年代くらいのトロピカルな音楽のコンピレーションで聴けるようなAORにノイズが重なっていく終末感あるバラード4."futuristic"、『マニア・マニエラ』らへんのムーンライダーズをさらにBPM上げてポップにした高速テクノポップ"いけないRMO"(ちなみにRMOは"ルージュ・マジック・オーケストラ"の略らしい、元ネタがわかりやすい)あたりが特に好きです
Greg Puciato『Child Soldier: Creator of God』
元The Dillinger Escape Plan、現Killer Be Killedのグレッグ・プチアートが自身のレーベルFederal Prisnorからリリースした初のソロアルバム
TDEPで聴けるカオティック要素はほぼ無くバンド加入から顔を覗かせてきたインダストリアル(特にNIN)、ジャンクの要素をメインにダークウェーブからDinosaur Jr.風オルタナティブなギターロックやThe 1975風のドリーミーな80's風ポップスまで幅広く取り組んでますが散漫にならず全体的に一貫してメロディそのものがめちゃくちゃ良くVoの個性があるので飽きることなく聴けてしまう驚きのアルバム
上記バンド好きから『amo』あたりのBring Me The Horizon、Ghostemane、Depeche Modeあたり好きな人なんかにもオススメ